商標登録における「商標の類似」とは?
「白馬非馬論」の理解、「商標の類似」の理解
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商標の類似…白馬非馬論

 時々ではありますが、議論の最中に、「貴方の言うことは、詭弁だ。」と言われます。その時思い出すのが、高校時代に習った「白馬非馬論」です。
 詭弁論の代表的なものが、公孫竜の「白馬非馬論」です。「白とは色の概念であり、馬とは動物の概念である。よってこの二つが結びついた白馬と言う概念は馬と言う概念とは異なる。」という論です。

 公孫竜の白馬非馬論については、陰陽家鄒衍に論破され、平原君の寵愛も失い、最後は憂死したと言われています。

 何故、二千何百年の間「白馬非馬論」が詭弁論の代表格に上げられて評価が低かったのでしょうか?

 これは、以下の『韓非子』の記載から、自ずと理解できると思われます。

「児説という人物が白馬に乗り関所で馬の通行税を支払わないために公孫竜の「白馬非馬論」を説くものの、役人が頑として聞かず結局は馬の通行税を支払う」という話が記載されています。この話は、動機が不純で、こんなところで態々「白馬非馬説」を持ち出すのかと思われ、「白馬非馬論」を地に落とす端緒になったと考えられます。

 しかし、論理学等の発達した現在では、「白馬非馬論」をどのように考えたら良いのでしょうか?

 概念的(言語的)には、馬という概念は、青馬、白馬、黒馬、葦毛馬等の馬に共通する概念であり、白馬は、意味的には、白い馬で、馬の概念を白いと言う形容詞で限定したものと考えられます。

 してみれば、馬は名詞であり、白馬は、形容詞+名詞で、名詞「馬」が共通するので、白馬は馬と考えられます。

 DNA鑑定により白馬非馬論に決着を付けるためには、馬(青馬、白馬、黒馬、葦毛馬等のあらゆる馬)のDNA構造を徹底して調べる必要が有り、また、白馬のDNA構造も徹底して調べて比較する必要が有ります。

 概念の広い馬のDNA調査が大変で、「白馬非馬論」の成否を立証するのは非常な労力を要するが面白いと思います。

 さて、「馬」さんも、「白馬」さんも、現におられます。「馬」「白馬」ともに、代名詞(姓)であり、白馬非馬論が適用されるのは当然のことでしょう。

 もう一つの例としては、次の登録例(指定商品は共通)が有ります。

①商標登録第4535949号「白馬」と商標登録第633803号「馬」

②商標登録第2681189号「白馬」と商標登録第4604968号「馬」

 商標登録の審査では、先願登録商標が有るにも関わらず、後願がスンナリ商標登録されているので、白馬非馬論が肯定されていると思われます。

 なお、争われた例として、先願登録商標「DRAGON」が有るにも関わらず、後願商標「Golden DRAGON」が商標登録された審決(不服2002−20793)が有ります。

 また、逆の例として、昔から「白馬」のことを「青馬(あおうま)」と呼んでいる例が有ります。それは、次の青馬の節会の故事からです。

 青馬の節会は、宮中の年中行事の一で、陰暦正月7日に、21頭の「青馬」を見た後、宴を催すもので、この日に青馬を見ると年中の邪気が除かれるという中国の故事によっています。後に、神事の馬が青馬から白馬に代わっても「白馬」を「あおうま(青馬の方が上等です。)」と読むのだそうです。

 さて、世界的不景気の中、陰暦正月7日に「青馬」を見れば、縁起が良いということに因んで、馬の絵を描いて青色を付けた青馬(水鳥の鴨の羽色の青馬を今日見る人は限りなしといふ(万葉集))を見たらどうでしょう。今年の邪気は晴れるような気がします。私は済ます予定ですが、皆様はどうなさいますか?

                              以上
Tom Toc



 商標登録における「商標の類似」の理解は、先行商標調査、商標登録出願、中間対応等を経て商標登録されるまでの途中において必須です。
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